NO29上海ヤオハンは早過ぎた

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上海ヤオハンは早過ぎた

私も上海でヤオハンデパートの工事中の頃から機会のあるごとに現地を訪れており注目していました。上海の浦東新区という所は市街地と黄浦江という川を挟んでおりその当時大規模開発の最中で、浦東新区第9次5ヵ年計画(1996~2,000年)プロジェクトでは、川の下をくぐって、浦西(上海市街地)と浦東を結ぶ、3本の歩行者用トンネルが出来る計画があり、浦西(上海市街地で最もにぎやかな繁華街南京東路外灘と浦東の有名なテレビ塔区域を結ぶトンネルで中国では初めての動く歩道で対岸まで12分1時間当り約12000人を運べるよう設計されていました)と浦東を結ぶ計画は先行して着工される予定になっていました。
その当時は浦西(上海市街地)と浦東を結ぶ交通手段は2つの大橋と黄浦江の下をくぐる2本の自動車用トンネル、16本のフェリー航路がありましが、浦東地区の大規模開発工事の車輛通行が多く、開放には応えられない状況でありヤオハンデパートのお客の誘致には有利な条件ではなっかたと思いました。まだまだ収入の低い時代でした、デパートで買物が出来るお客がどのくらいあるのか、どこから集めるのか、マイカーが無いのにお客の足はどうするのか考えたのか疑問でした。

昔からの古い人民街がありましたが取り潰し、すぐそばに移転させ建設したのですが、その人達もとても高いお金を出して、デパートで買物が出来るような人達ではありませんでした。開店後、人は溢れかいりましたが買物客は少なく見物客だけの状況は予測できたはずです。失敗の原因は一言で言わせてもらえば状況判断の甘さだったのではないでしょうか。
早すぎたのだと思いました。


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